占い師が教える幸せになる恋愛論｜不倫／浮気／復縁の悩み解消コラム

縁には賞味期限がある。復縁を求める方にとったら何と血の通わない冷たい言葉なのだろう。でもこれは事実だと思う。期限が切れた縁を無理矢理戻すなんていうことは残念ながら出来ない。これは腐った牛乳に向かって「また新鮮なミルクに戻ってよ！！」とキレるのと同じ。無理な話なのである。

縁に賞味期限が来る時、それはお互いの学びが終わった時である。これは恋人との間の話だけじゃなくて友人も知人も仕事の仲間も同じ。ほら、学生時代は同じクラスで割と仲良くしていたけど、卒業以来連絡の一つも取らない子っているでしょう？その子との縁は予め３年が期限だったということだ。これは悲しいことでも悪いことでも何でもない。いつまでも仲良く付き合うことだけが正解なんかじゃない。学びが終われば縁が終わる。ただそれだけ。新しい縁を取り入れる為には古い縁を手放さなければならないことだってあるのだ。

もう１０年以上前の話で時効を迎えていると思うので思い切って書くが、私はとある男性と恋をした。背が高くてどこかアンニュイな雰囲気の彼は大人っぽくて素敵だった。私たちは強烈に惹かれあってすぐに恋に落ちた。彼に気に入られようとオシャレをして、ダイエットにも励んだ。彼とデートをすると決まれば一週間前から常にワクワクドキドキと心待ちにしたものだ。ずっと一緒にいたいし、私は彼と結婚するはずだと強く信じていた。でも、この恋の賞味期限は意外にも早かった。彼のメールの返信は時間を追うごとに減り続け、最後は連絡が取れなくなった。賞味期限が切れた瞬間である。当時はそんなことには全く気が付かずに私は彼との縁を何とかして繋げようと必死になった。メールをたくさん送ったし、電話もかけた。彼を試すような行動や可愛そうな女を装って感情的にアプローチをした。しかし何の返答も無かった。スピリチュアルな世界にハマりかけていた私は「天使がいるっていうなら、彼と私を会わせなさいよ！！！」なんて天使相手に喧嘩を売ったりもした。無様な私に天使も呆れ返っていたに違いない。彼と私の学びは何だったのだろうか。実は、今私はこの彼の顔を全く思い出せない。恐らく道ですれ違っても気が付かないであろう。同様に何を話したかも、何を一緒に食べたのかもスッキリ忘れている。彼がどこに住んでいたのか、彼がどんな結婚観を持っていたのかもわからない。あんなに素敵だ～なんて書いたにも関わらず、私は彼のことなんて何もわかっていなかったのだ。思い出すのは自分のことばかり。私は素敵な彼氏がいる自分に恋をしていた。今考えれば、彼も私もお互い自分の本心など何一つ分かち合っていなかったし、相手のことも何もわかろうとしていなかった。私は彼という道具を使って恋愛を楽しんだに過ぎなかった。恐らく彼も同じだ。最初、私は彼の理想通りの女の子を演じていた。でも本性は違ったから次第にボロが出て、彼は自分の相手が理想の女の子じゃないと知ってすぐに私と距離を置いた。彼も私が好きだったんじゃなくて、理想の女の子とデートをする自分を楽しんでいたのだろう。幼稚な恋愛ごっこはもう止めなさい。それが彼と出会うことで私が学んだことなのだろう。

復縁を願う方々にアドバイスが出来るとするならば・・・熱い心に水を差すようで悪いのだが、まずは復縁をしたいと思う気持ち自体を疑ってみてほしい。何故復縁したいのか？相手に何を求めているのか？相手に愛してほしいのか？相手を愛したいのか？相手に自分の気持ちを分かってほしいのか？相手に謝らせたいのか？相手に復讐したいのか・・・・。どうしても「どうすれば彼が振り向いてくれるのか」「彼は何を求めているのか」と彼にばかり原因や結果を求めてしまいがちだが、こんな時こそ向かい合うべきなのは自分自身だ。「何で私が悪いのよ！」「とにかく、彼と復縁出来る方法を教えてよ！」なんて怒りの感情が出るようなら暫くはその怒りと付き合い続けるしかない。それもまた人生の学び。尊いものである。自分の心にいる天使と悪魔と常識とプライドとエゴと精一杯戦い続けて、本当に自分の心に素直になれたのなら、綺麗な言い訳の中にわがままな本心が隠れていることに気が付くはずだ。そこから新たな道が始まる。自分が今回の恋愛で何を学んだのか？賞味期限が切れた理由を冷静に考えられるようになるには時間がかかるのかもしれないがクールダウンのための期間も必然であり、学び多きもの。どんなに復縁に効く呪文を唱えても、残念ながら彼の心を変えることは出来ない。安易に復縁を許すほど人生は甘くない。腐った牛乳を元に戻すのは魔法ではなく手品だ。
期限が切れた事実を素直に認めて、「ごめんね」「ありがとう」と思い切って捨てる。何が学びだったのかを探ってみる。そのプロセスの中で自分の心と正面から向き合うことが出来たのなら、別の場所から新たな縁が訪れるかもしれないし、もしかしたら一度期限が切れた縁がまた新たな期限を再設定して訪れるかもしれない。それが本当の復縁なのだと思う。